雲の階段 第八話 ＃8 あらすじ ネタバレ

雲の階段　第八話　＃8　あらすじ　ネタバレ

明子が止めるのも聞かず、専門外のオペに踏み切った三郎

やはりうまく行かなかった。本を読んだだけの知識で
どうにかなるほど、医療の世界は甘くなかった。

野上がかけつけ、事なきを得たが、

失望する三郎に、高岡のしかけた刺客、昔の仲間山本が追い打ちをかける。

山本は何度もやってきては、金をせびる。

三郎は、「自分の自由になる金はない」　と言い
フランク・ミューラーの時計をやり追い返すが
またもやマンションまでやってきて、とうとう
三郎は掴みかかる。が、山本にかなうはずもなく

ただ殴られるだけの三郎。


そこへ亜希子が戻り、警察に電話をかけた。

被害届は取り下げさせたものの、亜希子は
ほんとうに知り合いなのか？　医学部時代の
友達なのか？と聞いてくる。
明らかに不機嫌になる三郎を見て、亜希子は

「ごめんなさい・・・」と言って

おなかに三郎の手をあてて、

ほら、おなか大きくなったでしょう？
太っただけかな？　と　笑ってみせるが

三郎はただ冷たく

「大事な時期でしょ・・・気を付けて」　と言うだけ。

亜希子の不安は増すばかり・・



院長室

久恒が山本竜二とは話をつけて来たと言い、

今後山本は三郎のことは一切忘れると言う。
もちろんフランク・ミューラーも取り返してくれた。

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院長室を出て

久恒はつぶやく

「いくら払ったと思ってんだ、まったく・・」

院長は三郎に
医師として居たいなら、居させてやるが、その代り
今後一切の医療行為を禁ずる　と言う。





≪俺の人生にまだこういう選択肢があったのか・・
医者であり続けるために医療行為をしない・・
俺はそれでも生きていると言えるのか・・・≫



医局でも、三郎が医療行為をしない・・・というおふれについて
噂になっていた。　医師がミスをすれば他の医師がカバーをする。
それはごく普通の話しなのに・・


そこへ三郎が戻って来、三郎は野上に謝罪し、礼を言う。

野上は廊下で院長とすれ違い、
今回の処分はあまりに厳しいのではないか、
自分は医師としてのスキルは基本的に優秀だと思う
と言うと

院長は　「医師としての・・」　と高笑いをする。

三郎は屋上に上り、今にも飛び降りんばかり。
それを見つめる高岡。



家では帰ってこない三郎を心配する亜希子

亜希子は思い余って、明子を呼び出す。

心配でしかたがないという亜希子に

明子は　「医者の三郎が好きなのか？」　という
質問をする。

亜希子はそうではなく彼は嘘をつかない、
嘘をつけない人だと思ったから好きになった
と言う。

亜希子は明子の所に三郎がいるのではないかと
心配しているようだから、明子はその心配を
ぬぐってあげる。

「来ていない」　と

それを聞いてほっとする亜希子だが、やはり三郎の
気持がわからなくて、不安でしかたがない。
オペでミスして医療行為を止められたという話を
明子から聞く。



院長の田坂は、愛人と一緒に過ごしている。

愛人は勘がいい。

「もしかして　彼は偽医者だった・・なんてね」
というと

そこに亜希子がやってくる。

亜希子は三郎が医師として干されたことを父に苦情を言い、

「三郎さんはパパと違い、医師として人を助けることに
情熱を傾けてきた人なんです！」　という亜希子

三郎をもとにもどさないなら理事長であるママに
この愛人のことをばらすとまた脅す亜希子

「まるでママみたいな言い方だな、
理事長にでもなったつもりか？」　と　田坂は言い

とうとう三郎がニセ医者であることを告げる。

三郎と亜希子を守るためには
「どうすればいいかわかるな？」　という田坂

亜希子は嘘よ、と言いながらなきじゃくる。
娘を　抱きしめる田坂



美琴島の診療所

山中医師が母の具合が悪いとかで、島に戻って来ない。

節子は

「どうしてるかしら、あの偽医者・・・」と
口走る。

おもてに出ると、なんと三郎の姿があった。

島の人たちは三郎を歓迎してくれた。
一人集まり、二人集まり
若先生　と　みんな慕って
絹代おばあちゃんは若先生に会えて涙を流し、
これから毎日来るからという。

そこへ所長の村木がやってくる。
怒っているように見えた村木だが
三郎に酒をつがせ、三郎が戻ってきたことを
喜んだ。

いつの間にか、心から笑っている三郎が居た



節子から三郎が使っていた部屋はまだそのままだと言われ
昔の部屋に行ってみる。

いつからこうなったんだろう・・

明子の声が聞こえる

「ありました！　消息子」　

その消息子が部屋にあった。
三郎はそれを手に取り、首に向かって突き立てようとしていた。
この瞬間を待っていた・・

そこへ高岡が来て

「ふざけるな！　この島を汚すな！」
と言い、東京で起きたことは全部自分が仕組んだことで
明子がどうしても三郎を忘れられないのが
許せないのだという。
もしも明子が幸せなら黙って見ているつもりだったが・・

高岡は消息子を手に取り、医者を辞められないのなら
辞めさせてやると消息子を手に取り、三郎の手にめがけて
突き立てようとした。
そこへ明子が入ってきて、三郎をかばう。

明子の手に消息子が刺さる。

「抜くな」　という三郎だが
高岡は抜いて、逃げていってしまう。

「高岡くん・・」　と追いかけようとする明子に

「動かないで」と　三郎は言って
止血をし手当をする。

明子は自分のけがよりも、三郎の手が無事であったことを
安心している。

そこへ村木が来て、迷惑をかけたと謝る明子に
もっと早く顔を出せばみんなと楽しく・・と言いながら倒れる

「さぁどうする？　テストだ三郎。
こんなときはどうする？」　と村木

「ＣＴで検査か、それが無理なら開腹オペを」
と三郎

「ご名答」　と　村木所長

ドクターヘリを呼んで！という三郎に
村木は三郎にやってもらいたいという。

明子に機械だしを頼んでオペを始める

≪　そうすべては　ここから始まったんだ・・
俺はここで生まれ、ここで育てられ
ここで命を与えられた。≫

開腹してみると　内ヘルニアだった

「切除します」　と　三郎

≪　こんな俺でも生きていていいんだと・・≫

オペをしながら、三郎の目から涙があふれているのをみて
明子は優しく涙をぬぐう。

泣きながらオペを続ける三郎

オペが終わり村木が目を覚ました。

「ありがとな・・」

「いろいろとすみませんでした」　と三郎

村木は謝るのは自分の方だと言い
三郎をこの道に引き込んでしまったと謝罪する。

村木は三郎の手を掴み

「俺はこの手にほれ込んだ。
優秀な外科医はな、手が美しいんだ。
三郎・・・戻って来ないか？」　


明子が節子がもうすぐ来てくれると伝えに来た。

「帰るんでしょ？　東京。」

「島に帰ってきてやっとわかりました。
ここにいると　そのことを僕はつい忘れそうになってしまう。

僕は偽医者です。
犯罪者なんです。
もうそこから逃げることはできないんです。

ありがとうございました・・・」　と　三郎

明子は何か言いたげだったが
「お疲れ様でした」　とだけ声をかける



田坂と久恒の前に三郎が居て、迷惑をかけたと謝罪している。

「もう戻っては来ないかと思っていたよ」　と田坂

「いつかの院長のお言葉・・忘れておりません。

階段を降りることは許されない。
僕にはまだ上らなくてはならない階段があるんです。」　と三郎

うれしげな田坂・・




つづく

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